モアレとは?発生する原因とその予防策、発生した場合の除去方法を解説!

更新日:2021年05月21日 公開日:2021年05月21日

画像を印刷した際、印刷後にその画像の模様が滲んでいたりズレていたりすることがあります。

これはモアレと言われ、画像を綺麗にみせるためには避けるべき現象です。

この記事ではモアレ発生の防止策や除去方法について解説していきます。

モアレとは?別名:干渉縞



モアレとは?別名:干渉縞

「モアレ」とは印刷の仕上がりに見られる波紋のような縞模様が視覚的に発生する現象のことで、別名では「干渉縞」と言われます。

規則的に整列した網点同士が干渉した時に、模様が重なる角度などのズレによって発生する模様も「モアレ」の一種です。

また、「模様の形状が崩れている」、「模様の配置間隔が不揃いである」、「トーンを重ね貼り処理する」などで発生することもあります。

モアレの発生により画像が滲んたようになり見掛けが悪くなるため、できる限り発生を防いだり除去したりする必要があります。

モアレが発生する原因

モアレの発生には複数の原因があります。ここでは4つの原因について解説します。

画像の拡大・縮小

画像のサイズを無理に拡大・縮小するとモアレが発生しやすくなります。

拡大・縮小することで網点(模様を形成する細かい点)の角度が変わってしまいアンチエイリアスがかかります。

アンチエイリアスがかかり網点の周囲がグレーになってしまうことで、モアレを引き起こされてしまいます。

細かい模様の背景

細かい網目や水玉模様、細いストライプ模様などは、印刷の際に網点が干渉しやすくモアレが発生しやすくなります。

また被写体そのものが複雑で細かい模様である場合も発生率が高まります。

スキャンした画像データ

スキャナーで取り込んだ画像を印刷に使うとモアレが発生することがあります。

その原因には、印刷物そのものが持つ網点と印刷することで新たに発生する網点が干渉することにあります。

トーンを使ったデータ

異なる模様のトーンを重ね貼りするとそれぞれで異なる網点が不均一な模様を作り出してしまいます。

これが原因となり、モアレが発生することもあります。

モアレを防ぐための対策

モアレの発生を防ぐには、発生原因となるパターンの干渉を防いだり、目立たせないようにする工夫が必要になります。

主なポイントは以下の3つになります。

拡大縮小は画像処理ソフトで行う

細い縞模様や細かい水玉模様など、モアレが起きそうな画像を使う場合はIllustratorなどではなく、ペイントやPhotoshoなどの画像処理ソフトで処理した画像を使うようにします。

あらかじめ拡大・縮小させた後に、Illustratorなどに取り込むことでモアレの発生を防ぐ対策になります。

また、Photoshopなどにある「ぼかし(ガウス)」機能やシャープネス処理でモアレを軽減することも可能です。

モアレ防止機能がついているスキャナーを使う

スキャナーにはモアレ防止機能がついている機種があります。

高度なモアレ防止機能が搭載されている高性能スキャナーを活用することで、モアレの発生を防ぐことができます。

解像度を調整する

低解像度のデータを高解像度に編集した場合、アンチエイリアスが発生しモアレの原因となります。

データ内容にあった解像度で原稿を作成することでモアレ発生を防ぐことができます。

モアレが発生した場合の除去方法

発生したモアレを除去するには画像処理ソフトを使用します。

例えば、印刷物をスキャンした際のモアレをPhotoshopで除去するには以下のような手順をとります。

1.フィルター>ぼかし>ぼかし(ガウス)を選択

2.プレビューを確認しながらモアレが消えるようpixelを調整

3.イメージ>画像解像度を選択
「再サンプル」をチェックし、その右にある「自動」を選択して「バイキュービック法ーシャープ(縮小)を選択、「解像度」を元画像の半分の解像度にする。

4.加工後の画像にシャープさが足りない場合、フィルター>シャープ>アンシャープを選択して調整。

まとめ:モアレを防ぐための対策が大事!発生したらぼかしで除去

今回はモアレ除去についてご説明しました。

モアレ(干渉縞)とは、規則正しい繰り返し模様を複数重ね合わせた時にそれらの周期のズレにより視覚的に発生する縞状の周期的なパターンです。

トーンの重ね貼りや印刷工程・スキャンでも発生することがあるため、これらを完全に防止することはできません。

ただしなるべく目立たなくすることは可能なので、モアレが出そうなトーンなどを使う際はチェックを意識することが大切になってきます。

綺麗な本を作るため、作成の段階でモアレの出にくい原稿を心がけておくと失敗も少なくなるはずですよ。






印刷用語 の関連記事

印刷用語

JPGとPDFって何が違うの?

JPGとPDFは、どちらもパソコンを使って作成したデータの保存に用いられるファイル形式のひとつです。数あるファイル形式の中でもごく一般的なものなので、日常的に利用している方も多いと思いますが、印刷データとして使用する場合はJPGとPDFのどちらが適しているのでしょうか?

最終更新日:2021-08-02
印刷用語

どの拡張子が適切?印刷するのに適した画像の保存形式を、メリット・デメリットから徹底分析!

画像の主な保存形式にはJPG、PNG、GIF、TIFF、PSDを拡張子とした計5種があり、用途や目的に合わせて使い分けるのが一般的です。それぞれ圧縮率や画質に差があるため、保存形式ごとの特徴をよく理解し、どの拡張子の保存形式を選べばよいのかを慎重に検討しましょう。

最終更新日:2021-05-21
印刷用語

色校正は印刷するならやるべき!色校正の意味と理由をご紹介!

色は、印刷物の目的やイメージによって再現率を高めたり、明るさを補正したりする必要があるので、印刷を行う上で色校正は欠かせない工程です。ここでは色校正について、またその必要性について掘り下げていきます。

最終更新日:2021-05-21
印刷用語

RGBとCMYKって何が違うの?それぞれの違いや用途をご紹介します!

パソコンで作成したデータを印刷してみたら、何だかイメージと違う…と感じたことはありませんか?実はパソコン上で見る色と印刷用紙の上で見る色はそれぞれ発色形式が異なっており、2つの形式の差がイメージのズレを生む原因となっています。

最終更新日:2021-05-21
印刷用語

印刷でよく聞く「トンボ」の種類をご紹介します!

印刷工程や加工工程で必要となる「トンボ」。完成品には残っていないので、実際に印刷した経験がないとなじみの薄い言葉ですが、印刷の仕上げには必要不可欠な要素のひとつとして知られています。

最終更新日:2021-05-21

印刷に関する情報

その他のカテゴリの商品

名刺印刷・ショップカード印刷
小数ロットからうけたまわっております。納期の早さ・安さも自慢です。
封筒印刷・挨拶状印刷
A4の用紙1枚を三つに折って入る、長3封筒、折らない状態でA4用紙が収まる角2封筒、既製封筒はホワイトケント紙や、ECカラーの封筒への印刷となります。別製横張り封筒は、マット紙の白い用紙に印刷です。
ポスター印刷
イベントやセールで大活躍、ポスター印刷です。屋外で効果を発揮する合成紙+耐光性インク使用の選挙ポスターも人気です
チラシ印刷・フライヤー印刷
定番のチラシ・フライヤー商品です。 1枚ものは、オプションで加工もつけられます。 加工セット商品は、料金に加工料を含みます。
はがき印刷・ポストカード印刷
DMのコストカットを応援します!定番のポストカード印刷から、ポストカードをセットにした「絵はがきセット」はケース付きです。
冊子印刷
定番のホチキス留めタイプの「中綴じ」高級感のある糊留めタイプの「無線綴じ」をご用意。商品カタログや会社案内、プログラムなどに!
クリアファイル印刷
全サイズに”両面半透明”が新たに加わりました!!ライト、スーパー、プレミアムで用途に合わせた お値段とクオリティをご用意しました。お求めやすい価格でご提供いたします!
選挙応援アイテム印刷
選挙戦に勝ち抜くために必要なアイテムを取り揃えました。
基本の選挙ポスターの他、名刺やチラシ、パンフレットなども是非ご検討ください。